買い付け日記*2011冬*19*小さなレストラン
2011年 04月 28日今日も、ゆっくり起きて町の中へ。
昨日のレストランが、開いていました!
早速中へ入って、わがままを聞いてもらい、可愛いテーブルに着きました。
だって、テーブルがアンティークで、ひとつずつ違うんです。
イスも、置いてあるグラスもアンティーク。
よく店内を見渡すと、あちこちにアンティーク雑貨がディスプレイして
ありました。まるでアンティークショップみたいです。
店名も<BROCANTE>
オーナーがアンティークのコレクターなんですね。
こんなとっても小さな町に、こんな可愛いレストランがあるなんて!
お料理は、素朴な家庭料理。
美味しかったです!
ひとりで退屈そうにしている私に、最初は怖そうだったお店のお姉さんや
オーナーらしき可愛いお婆さんが、とびきりの笑顔で優しく話しかけてくれました。
冗談をいうのが好きなお婆さん。
お客さん達との会話が弾んで、あちこちから楽しそうな笑い声が。
あ~サーヴィス業って、やっぱりいいなあ・・・
素敵なサーヴィスと美味しいお料理で人々を幸せに出来る。
ホテルマンに戻りたいなあ・・・
そしてお婆さんは、ちょっと手が空くと私の側に来て
「日本は、どんなところ?」
「家族は元気なの?」
ゆっくり沢山お話ししました。
まるで自分のおばあちゃんとお話しているみたい。
お料理、とても美味しかった!というと、
「ほんと~!とても嬉しい!どうもありがとう!」
と、お姉さんとおばあさんが、また素敵な笑顔で。
そして15ユーロのお会計で、20ユーロ札しかないというと、
「おつりがないから、これでいいわ!」と10ユーロ返してくれました・・・
残りはチップで・・・というと、「まさかダメよ!」
と、受け取ってくれませんでした。
先日もタクシーのお兄ちゃんが、こんな感じでしたっけ・・・
ちょっと疲れてささくれ立っていた自分の心が、浄化されたような気がして
帰り道を歩きながら、ポロポロ泣いてしまいました。
サーヴィス業やデザイナーに戻らなくても、私には人々の心を少しだけでも幸せに
することが出来るアンティーク屋さんという新しい仕事があります。
「わ~綺麗!」「可愛い~!」「美味しそう~!」
ホテルに居た時も、洋服を作っていた時もそうだったように、
人々が笑顔になる一瞬に出会えるのが、何よりも嬉しかった。
それが、この仕事でも出来るのだから。
頑張ろう・・・無理はしないで。
涙とともに、心に決めた日でした。
また来年も来ようかな。
翌日は、また熱が上がってしまい、一日中ベッドに居ました。
でも、パリへ出発の日の朝、と~ってもスッキリ。
毒が抜けた感じです。
この小さな暖かい町ともお別れ。
マルセイユでTGVに乗り換えて、パリへ向かいました。